「郵便ポストにあなたのメールアドレスが書かれていました」
そんなメールを受け取ったら、あなたはどうしますか?不安になって、すぐに返信してしまいそうになりますよね。
でも、落ち着いてください。このメールは多くの人に送られている迷惑メールです。
あなたが実際に危険にさらされているわけではありません。
この記事では、「郵便ポストに落書き」メールの正体と、受け取ってしまった時の適切な対応方法をお伝えします。
家族や大切な人を守るために、ぜひ最後まで読んでください。
「郵便ポストに落書き」メールとは?
「突然のご連絡、失礼いたします。出先で郵便ポストにあなたのメールアドレスが落書きされているのを発見しました」
このようなメールを受け取ったことはありませんか?最近、このタイプのメールが多くの人に届いています。
また新しいタイプの迷惑メールが
「出先で見かけた郵便ポストに落書きされているのを発見しました。 その中に◯◯(メアド)と書かれていたので、ご本人に知らせた方がいいかと思い……云々」 だとさ。 どうやってもどこかしらからアドレスが漏れるな
Xより
どんな内容のメール?
メールには、見知らぬ人から「あなたのメールアドレスが郵便ポストに書かれていたので親切心から連絡しました」といったメッセージが書かれています。
そして、その証拠として郵便ポストの写真が添付されています。
送信者は、メールアドレスを消すことを提案したり、近くの郵便局に連絡することを勧めたりして、返信を促してきます。
一見すると親切な内容に見えますし、なにかに誘導しているようなリンクも見当たりません。
しかし実はこれは悪意を持って送られている迷惑メールです。
なぜ気をつけるべきなのか?
このメールは、あなたの不安な気持ちを利用しようとしています。
個人情報が漏れているかもしれないという不安から、つい返信してしまいたくなりますが、それが新たな被害につながる可能性があるのです。
返信をしてしまうと、あなたのメールアドレスが実際に使われていることが分かり、さらに多くの迷惑メールが届くようになったり、より巧妙な詐欺の標的にされたりする危険があります。
メールが送られる理由
あなたのもとに「郵便ポストに落書き」メールが届いたのは、決して偶然ではありません。送信者は計画的にメールを送っているのです。
送信者は何を目的としているのか
送信者の狙いは、メールを開いたりメールに返信したりする人を見つけ出すことです。
なぜなら、そういった反応をする人は、他の迷惑メールにも反応する可能性が高いと考えられるからです。
送信者は親切な人を装っていますが、実際には次の詐欺メールを送るためのターゲットを探しているのです。
メールアドレスが本当に使われているかを確認し、さらに個人情報を集めようとしています。
メールアドレスの入手方法
では、送信者はどのようにしてメールアドレスを入手しているのでしょうか。
主な方法は以下の2つです。
一つ目は、インターネット上での情報収集です。ブログやSNS、掲示板など、ウェブ上で公開されているメールアドレスを集めています。
二つ目は、アルファベットと数字を組み合わせて、ランダムにメールアドレスを作り出す方法です。大量のメールアドレスを生成し、その中から実在するものを見つけ出そうとしています。
添付画像について
「郵便ポストに落書き」メールには、証拠として写真が添付されていることがほとんどです。
しかし、この写真は本当に送信者が撮影したものなのでしょうか。
画像はどこから来たのか
添付されている写真の多くは、インターネット上からコピーされたものです。
フリー写真サイトやSNSなどで公開されている写真を無断で使用していたり、一枚の写真を多くの人に送りまわしていたりします。
実際には、送信者があなたの近くで郵便ポストを見つけて写真を撮影したわけではありません。
ネット上にある写真を探し出し、それをあなたのメールアドレスが書かれているという証拠として使っているのです。
画像の加工と編集
中には画像編集ソフトを使って、郵便ポストに文字を書き加えたものもあります。
一見すると本物の落書きのように見えますが、これは写真を加工して作られた偽物です。
送信者は、できるだけ本物らしく見せようと工夫を凝らしています。
写真の信憑性を高めることで、あなたの不安をあおり、返信を誘おうとしているのです。
受け取ってしまった時の対応
「郵便ポストに落書き」メールを受け取ってしまったら、落ち着いて対応することが大切です。
たとえメールを開いてしまっても、これから説明する方法で対処できます。
まずすべきこと
受け取ったメールは、開かずにすぐに削除するのが最も安全です。
もし開いてしまった場合でも、以下のことは絶対に避けましょう。
・メールの返信をしない
・添付ファイルを開かない
・メール内のリンクをクリックしない
・不安になって問い合わせの電話をしない
もしメールサービスに迷惑メール報告機能がある場合は、そちらで報告しておくと良いでしょう。
これにより、同じような迷惑メールが届きにくくなります。
今後の対策
迷惑メールを受け取ってしまった後は、念のため以下の対策をとることをお勧めします。
メールソフトの迷惑メールフィルターの設定を確認しましょう。
また、普段使っているパスワードの変更も検討してください。
心配な場合は、セキュリティソフトのウイルススキャンを実行するのも有効です。
万が一、心当たりのある写真や個人情報の流出が気になる場合は、警察のサイバー犯罪相談窓口に相談することができます。
日頃からの備え
「郵便ポストに落書き」メールは、誰でも受け取る可能性があります。
日頃から意識することで、被害を防ぐことができます。
基本的な対策
迷惑メールから身を守るための基本的な対策は、とてもシンプルです。
メールアドレスは必要以上に公開しないようにしましょう。
SNSやブログで公開する場合は、画像として貼り付けるなど、機械的に収集されにくい方法を選びます。
また、見知らぬ相手からのメールは開かないことを習慣にしましょう。
特に、件名や送信者の名前が不自然なメールは要注意です。
周りの人への注意喚起
このような迷惑メールの手口を、家族や友人と共有することも大切です。
特にお年寄りは、親切心につけ込まれて返信してしまう可能性があります。
具体的に以下のことを伝えましょう。
・見知らぬ人からのメールは開かない
・不安になってもすぐに返信しない
・困ったときは家族や周りの人に相談する
人に優しくされると、つい返事をしたくなるものです。
しかし、メールの世界では、その親切が偽物である可能性を考える必要があります。
まとめ
以下、記事をまとめました。
「郵便ポストに落書き」メール対策のポイント
・メールの正体 このメールは、あなたの不安な気持ちを利用して返信を促す迷惑メールです。送信者は、メールアドレスが実在することを確認し、さらなる迷惑メールや詐欺メールを送ろうとしています。
・添付画像について 証拠として送られてくる写真は、インターネットから集められたものや、画像編集で作られたものです。実際に撮影されたものではありません。
受け取ったら
- 開かずに削除する
- 返信しない
- 添付ファイルは開かない
- メール内のリンクはクリックしない
日頃の対策
- メールアドレスを不用意に公開しない
- 見知らぬ人からのメールは開かない
- 迷惑メールフィルターを活用する
- 家族や周りの人と情報を共有する