寒い季節にほくほく甘い焼き芋を食べると、思わず「なんでこんなに甘いの？」と思うことありませんか？
さつまいもが甘くなる理由は、じつは科学的な仕組みにあります。
さらに、ちょっとした工夫でおうちでもおいしい石焼き芋が作れるんです！
この記事では、さつまいもの甘さのひみつや作り方、栄養価までわかりやすくお伝えします。
さつまいもを甘くする「酵素」の働き
さつまいもが甘くなる一番の理由は、中にある「β（ベータ）-アミラーゼ」という酵素のおかげです。
酵素は、さつまいもに含まれる「でんぷん」を分解して「麦芽糖（ばくがとう）」という甘み成分に変える働きをします。
しかし、この酵素が働くには、適切な温度が必要です。その温度は 65～75℃。この範囲でじっくり加熱すると、酵素がフルパワーで甘さを引き出してくれるんです。
石焼き芋がおいしい理由
焼き芋の中でも「石焼き芋」は特別に甘くておいしいですよね。
その秘密は 遠赤外線 という見えない光です。
石焼き芋は、熱くした石を使ってさつまいもをゆっくり加熱します。
このとき、石から出る遠赤外線がさつまいもの中までじっくり熱を伝え、温度を65～75℃にキープします。これが甘さを最大限に引き出すポイントです。
また、じっくりと加熱することで、表面の水分が蒸発し、甘さが凝縮されるのも石焼き芋ならではの特徴です。
おいしさの秘訣は「熟成」！
じつは、さつまいもは収穫してすぐよりも、 1～2週間ほど寝かせる ことで甘みが増します。
これは「熟成」と呼ばれるプロセスで、この間にさつまいもの中のでんぷんが少しずつ糖に変わるからです。
だから、スーパーや八百屋で買ったばかりのさつまいもも、すぐに焼かずに少し時間を置いてから焼くと、さらにおいしくなります！
4. 家庭でできる石焼き芋の作り方
石焼き芋は屋台やお店だけでなく、家庭でも簡単に作れます。ここでは手軽な方法をご紹介します！
材料と道具
- さつまいも（紅はるか、安納芋など甘い品種がおすすめ）
- 石焼き芋用の石（ホームセンターやアウトドアショップで購入可能）
- ダッチオーブンや蓋付きの鍋
作り方
- 石を水で洗って乾かします。自然の石を使う場合は水分が残っていると破裂する可能性があるので注意してください。
- 鍋の底に石を敷き詰め、その上にさつまいもを置きます。
- 蓋をして弱火で40分～1時間じっくり加熱します。
- さつまいもの表面にシワが出てきたら完成！触ってみて柔らかければ食べごろです。
5. 品種によって甘さや食感が違う！
さつまいもは品種によって甘さや食感が異なります。焼き芋に向いている品種をいくつか紹介します。
- 紅はるか：ねっとりした食感で非常に甘い。
- 安納芋：蜜が多く濃厚な甘さ。
- 紅あずま：ホクホクした食感で昔ながらの味。
- 鳴門金時：ほどよい甘さとしっかりした食感。
自分の好みに合ったさつまいもを選ぶことで、さらにおいしく楽しめます！
焼き芋は栄養満点！
焼き芋は甘くておいしいだけでなく、実は栄養満点なんです。
- 食物繊維：腸内環境を整えてくれる。
- ビタミンC：風邪予防にも役立つ。
- カリウム：体内の余分な塩分を調整してくれる。
特に冬はお菓子よりも健康的なおやつとして焼き芋を取り入れるのがおすすめです。
まとめ 甘さを引き出すポイント
さつまいもが甘くなる理由をおさらいすると、以下の5つがポイントです。
- 酵素（β-アミラーゼ）がでんぷんを甘い麦芽糖に変える。
- 石焼き芋の遠赤外線効果でじっくり加熱される。
- 加熱中に水分が蒸発し、甘味が凝縮される。
- 熟成させることで甘さがさらに引き立つ。
- 甘みの強い品種を選ぶ。
寒い季節に甘くてしっとりした焼き芋を食べたら、ぜひ「この甘さには科学と工夫があるんだな」と思い出してみてください。
うちで作る石焼き芋にも挑戦してみましょう！
